2010年度 アルゴリズムとデータ構造入門

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2月11日(火) 午後1時は必修課題2 図形言語レポート締切.

アルゴリズムとデータ構造入門では, 『計算機プログラムの構造と解釈』 (SICP) の第1章と第2章を JAKLD (Java版Scheme) を使って習得するとともに, ソーティング, 探索, ハッシュについても学びます.

* 工学部情報学科 第1学年後期配当・火曜日第3限・工学部8号館共同2
* 文学部・文学研究科の講義「情報・史料学 特殊講義」
* 13時0分〜14時30分 (TAへの質問:12時40分〜12時55分)
*担当教員: 奥乃 博 教授
*TA
阿曽 慎平君 (奥乃研M1・音楽情報処理グループ)
平澤 恭治君 (奥乃研M1・ロボット聴覚グループ)

* TAのページ (レポートの講評等あり)
* 京都大学教務情報システム KULAISIS もたまには見て下さい. (仕分けの対象になってしまいます)

* JAKLD Java版組み込み用Scheme (湯淺先生作成) を使用します.
* レポートは LaTeX で作成すること. (学術情報メディアセンターには完備)
* レポートは Emacs で作成すること. (学術情報メディアセンターには完備)
  • コマンドは,連想式(Cntlは文字単位,Metaは単語単位,C-MはS式単位)
  • .emacs (setq scheme-program-name "java -jar d:/java/Scheme/jakld.jar") を入れておくと,emacs の中からM-X run-scheme でJAKLDが起動できる.
  • Emacs は Emacs-Lisp で作成 (初代 Emacs は,Emacs-TECO)
  • Emacs はプログラミング環境 (奥乃: エディタ:論説:マン・マシン・インタフェースとしてのエディタ, 情報処理, Vol.25, No.8 (Aug. 1984) pp.865-868, 情報処理学会. PDF)

講義予定・宿題

* 10月 5日: 第1回 教科書1.1節
宿題: 階乗の計算・レポート
提出先は, sicp-1 at zeus.kuis.kyoto-u.ac.jp, 10号館1階事務室前レポート箱 (期限は10月12日12:00)
* 10月12日: 第2回 教科書1.1節, 1.2節
宿題: 階乗の計算・レポート
提出先は, sicp-2 at zeus.kuis.kyoto-u.ac.jp, 10号館1階事務室前レポート箱 (期限は10月19日12:00)
* 10月19日: 第3回 Jakld Scheme の使い方 平石先生(中島研助教, 元湯淺研)
宿題: Fibonacci Function の計算・レポート
fib の呼ばれる回数は解析的に解き, かつ, 導出過程も含めて記述すること. 帰納法による証明は不可. 再提出のこと.
提出先は, sicp-3 at zeus.kuis.kyoto-u.ac.jp, 10号館1階事務室前レポート箱 (期限は10月26日12:00)
* 10月26日:第4回 教科書1.2節
宿題: Ackermann Function の計算・レポート, Ex.1.5
練習問題1.5 は置換プロセス (substitition) を明記すること.
提出先は, sicp-4 at zeus.kuis.kyoto-u.ac.jp, 10号館1階事務室前レポート箱 (期限は11月2日12:00)
* 11月2日: 第5回 教科書1.3節
宿題: 練習問題1.29, 1.31
【随意】 不動点を求める過程を可視化せよ.
提出先は, sicp-5 at zeus.kuis.kyoto-u.ac.jp, 10号館1階事務室前レポート箱 (期限は11月9日12:00)
* 11月9日:第6回 教科書1.3節, 2.1節
宿題: 練習問題1.35, 1.41, 1.42, 1.43
提出先は, sicp-6 at zeus.kuis.kyoto-u.ac.jp, 10号館1階事務室前レポート箱 (期限は11月9日12:00)
* 11月16日:第7回 教科書2.1節, 2.2節
宿題はあります.
KULAISIS の本科目の授業資料をすべてdown load し,確認済みフラグを立てること.
締切:11月30日23時59分59秒
* 11月30日:第8回 教科書2.3節
宿題: Ex.2.33, 2.34, 2.37
提出先は, sicp-8@zeus.kuis.kyoto-u.ac.jp, 10号館1階事務室前レポート箱 (期限は12月7日12:00)
* 12月 7日:第9回  図形言語
必修課題の説明をするので必ず出席すること.
宿題: 図形言語を動かすこと
提出先は, sicp-9@zeus.kuis.kyoto-u.ac.jp, 10号館1階事務室前レポート箱 (期限は1月11日12:00)
* 12月14日:第10回 教科書2.3節
宿題はありません.
* 12月21日:中間試験 (8号館3階大会議室)
試験範囲: 教科書第1章〜第2.2.2章まで.
学生証を忘れないこと.
* 1月11日:第12回 教科書2.4節
試験勉強をすること.
* 1月18日:第13回 ソーティング
試験勉強をすること.
* 1月25日, 8号館3階大講義室:期末試験 (FYI)
試験範囲: 教科書第2.2.3章〜第2章終わりまで.ソーティング

課題

*必修課題
【必修課題1】  第2章までの宿題 (毎週提出)
〆切に遅れたり, 動作確認していないものは減点. Better later than never.

レポートを書くためのスタイルファイル・例
このdirectoryにあります. (10月9日更新)

【必修課題2】  図形言語の課題 (ソースプログラムは奥乃までメイルで送付すること)
提出先は, 10号館1階事務室前レポート箱かメイルで (期限は2月11日午後1時)

卒業する方は2月10日午後4時.

レポートには, 工夫した点やアルゴリズムを明記して下さい.

*【随意課題】  自由課題です.例えば, 下記のようなものが考えられます.
【随意課題1】   (提出期限2011年2月22日 奥乃まで)
Participate ACM Inter-University Programming Contest (H18〜21年度毎年1名参加)

【随意課題2】 (提出期限2011年2月28日 奥乃の部屋まで)
第2章までのすべての練習問題 (宿題分は改めて提出する必要なありません :-) )
動作確認していないものは減点. (毎年複数名)

【随意課題3】 (提出期限2011年2月28日 奥乃の部屋まで)

【随意課題4】  (提出期限2011年2月28日 奥乃の部屋まで)
これはすごいという抽象化を使った Scheme プログラム. (H17年度2名提出). 例えば,
  • 整数論・群論・組合せ論
  • 線形計画法・古典力学 (福嶋先生の講義の復習にもなります.) (H16年度1名)
  • パズル解法・ゲーム・数独 (H19年度2名)

【随意課題5】  (提出期限2011年2月28日 奥乃の部屋までレポート・作品・プログラムを)
湯淺先生開発のLego Mindstoms 用 Lisp XSを 使って, 気のきいた挙動をする自律ロボットを作れ. (H18年度1名)

【随意課題6(難問)】 (提出期限2011年2月28日 奥乃の部屋まで)
図形言語の frame を円板にして, Escher の circle-limit を作成. (H17年度, H19年度1名, H20, H21年度2名提出)

【随意課題7】 (申請期限2011年2月22日 奥乃の部屋まで)
本講義で, 困っている友人の援助をし, TAの手助けをする. (H19年度複数名)
  • 毎回の宿題・レポートで誰の援助をしたかを, 提出レポートの中に明記すること.
  • できれば, 友人が困っていたことをできるだけ詳細にレポートすること.

シラバス

コンピュータ上で計算を行うプログラムはデータ構造とアルゴリズムから構成される. 本講義では,プログラミングについてコンピュータサイエンスの立場から 論じる. 使用するプログラミング言語は Scheme であり, 基本的なプログラミングの 概念について学ぶとともに, 実際にプログラミングを経験することを通じて, プログラミングの本質を習得することを狙う.

なお, 本講義では教科書の前半の話題を取り上げ, 後半は「プログラミング言語」 (湯淺先生, 第2学年前期配当, 90170)で取り上げる.

評価方法

本講義を最後まで受け,試験を受け,さらに,必修課題を提出した人の成績の 平均は過去5年間75点を越えています.

教科書

本講義は「教科書は持っているもの」として進めます.

Schemeの使い方

JAKLD Scheme (Java版組み込み用Scheme)

* Java 版 組み込み用Scheme (湯淺先生作成) を使用して講義を進める.
  • 図形言語 (& 末尾再帰) もサポート.
  • MIDI音源もサポート. マニュアル

  • Windows のコマンドプロンプトで実行可能.
    cygwin や Linux を使えば rlwrap (コマンドエディタ)が使えます.

  • java -jar jakld.jar で実行
    java -jar パス¥jakld.jar (jakld.jar が違うdirectory/folder にある場合)

    (load "factorial.scm")
    (factorial 10)

  • 末尾再帰サポート有り・無しの2つの版がある. (有りの jalkd.jar を使用して下さい)

その他のSchemeの処理系 (御使用の場合は自己責任で)

* 2005年度TAの村瀬君による Schemeの処理系いろいろ

* TUT Scheme (湯淺先生小宮先生開発)を使用してもよい.
マニュアル
ダウンロード
小宮先生のページ
* cygwin 版 TUT-Scheme には random が入っていません. この定義をお使い下さい.
小宮先生提供ファイル. (なお, tus2, tustk2 には入っています. )
* TUS2 + HTML/Javascrip の組合せも使えます. Windows native で. (cygwin 不要)
詳細は小宮先生のページにあります.

* Cygwin 上で tustk/tustk2 を使用していて, file を読ませるとうまく動かない人は, 改行が"nl (¥n)"であることを確認して下さい.
1. od -a ファイル | more で改行が "cr nl" か"nl"だけかをチェック.
2. もし "cr nl" ならば, tr '¥r' ' ' < 古いファイル > 新しいファイル名 で, nl" に変換.

* 学術情報メディアセンターでの TUS/Tk の使い方
TUS/TK本体: /usr/local/bin/{tustk,tustk2}
サンプル (piclを含む): /usr/local/lib/tustk/demos
サンプル: デモ

* 前田君による cygwin の下での TUT Schemeの使い方 TUT Scheme under cygwin

* 伊奈君による MIT Schemeの使い方

* TUT Scheme を使わずに, MIT Scheme を使う選択をされた方は, MIT-Scheme ではなく, MIT-Scheme-6001 をインストールして下さい.

また, コースウェアは ArtDigita University の コースウエア のページにある Problem Set 4 のプログラム ( go.scm, hend.scm, hutils.scm, prmpnt.scm ) を使用して下さい.
(setup) で3つの window が出現.
(paint g1 wave), (paint g2 (square-limit orida-sensei 2)) で描画.

参考書・自習の助け

  • ジョン・ベントリー(小林健一郎訳): 『珠玉のプログラミング―本質を見抜いたアルゴリズムとデータ構造』(ピアソン・エデュケーション)
  • 原著 "Programming Pearls" (ACM Press) を薦める.

  • 和田先生のページ (東京大学名誉教授・ IIJ 研究所所長)
  • Video Lecture by Hal Abelson and Gerald J. Sussman (MIT)
  • 6.001 SICP(MIT OpenCourseWare)
  • Course Ware (京都大学オープンコースウェア)
    2004年度「アルゴリズムとデータ構造」公開中.
  • Course Ware (Art Digital University)

  • Google with SICP (練習問題の解答を見るのは自分で解いてからにしてください!)
  • LispやScheme本

  • 古典力学に興味のある学生には, Gerald Jay Sussmanらの著書 "Structure and Interpretation of Classical Mechanics" (MIT Press, 2001) を本講義の続きとして 独習することを勧める.
  • オンライン版フルテキスト (MIT Press 提供)

  • "Chaotic Evolution of the Solar System", Gerald Jay Sussman and Jack Sisdom, Science, 257, July 1992.
    The evolution of the entire planetary system has been numerically integrated for a time span of nearly 100 million years. This calculation confirms that the evolution of the solar system as a whole is chaotic, with a time scale of exponential divergence of about 4 million years. Additional numerical experiments indicate that the Jovian planet subsystem is chaotic, although some small variations in the model can yield quasiperiodic motion. The motion of Pluto is independently and robustly chaotic. HTML

* TAのページ (運用中)

* 同じ教科書を使用した他大学での講義・演習

アルゴリズムの可視化

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